【本記事は過去に別Blogで掲載した記事を転記しています】
昨年まではmixiで行っていた年の瀬恒例行事として、今年も2008年に最も聴かれたAlbumを振り返ってみます。
条件は以下のようにしています。
*2008年に再生回数が最も多かった順にBest15まで。
*発表年月は問わず、単純にその年に聴かれた音楽の総括としてPick Upしてます。
振り返ると今年は↓な感じか。
■HipHopが減り、Electronicaが増えた。
Jazzは今までと変わらず聴いている。
■Primitiveな響きの音楽がより聴かれる音楽の比重を占めるようになった。
■iPhoneを買った。
(iTunesでAppを買う機会が増えてしまった。)
■転職して外出が減ったため、音楽を家で聴くことが多くなった。
また全体的に再生回数が減った。(音楽を聴く時間が減った。)
■Live(特にBlue NoteとBillboard Live Tokyo)に1.5回/月ペースで通った。
■Vinylの購入意欲が再燃した。(マズい。)
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[1]Los Angeles / Flying Lotus
Los Angeles (2008/06/10) Flying Lotus 商品詳細を見る |
Flying Lotusを始めて知ったのはOct.2007の"Reset EP."。
今年はCinematic Orchestraと共演して話題となった初Live等もあり、間違いなく今年一番のKey Manだったと思う。
その後も知りうる限りでは今年一年で、以下のArtistのEPに対してRemixを提供している。
Blank Blue
Dabrye
Declaime
Martyn
José James
King Midas Sound
The Long Lost
Reefer
彼の登場は同時にマンネリ化していたHip Hop Freakにも刺激を与えたし、久しくClub MusicのMain Streamから外れていたElectronicaにも再度Boomを呼びそうな予感がする。
恐らく2009年前半はElectronica勢のニーズが高まりそうである。
彼の登場で、HipHopではSpacy Groove(宇宙を感じさせるようなピコピコ音の入ったやつ)を各レーベルからリリースされた。
またDetroit Technoもまた密かに再注目を浴びている。
一度生で彼を見たが、あのEnergy溢れんばかりのパフォーマンスを見る限り、来年も何かやってくれそうな気がする。
非常に多作で多忙な彼なら、2009年〜2010年にかけてあと1つくらいWarp Records.からリリースするのもあり得るのではないか。
最後に、彼がDetroit出身であること、また彼自身が影響を強く語っていることから、J.Dillaと関連性を語られることも多い。
そんな今年はJ.Dillaの没後1Year EventもUnitで実施された。
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[2]Preparations [Disc 1] / Prefuse 73
Preparations (2007/10/23) Prefuse 73 商品詳細を見る |
昨年に引き続きなので今更語るでもないですが、
今年は全般的にElectronicがグッときた一年だった。
このPreparationsはアグレッシブな気分にはDisc.1、Savath&Savarathな気分の時はDisc.2と、
両面共に秀逸な作品で、大変お世話になりました。
特に今年前半はDisc.1が、後半はDisc.2が非常に良く聴かれました。
参考までに、Class of Bellsの原曲であったSchool of seven bellsのアルバムが発売されていたので、興味があれば聴いてみて下さい。
Alpinisms (2008/11/03) School Of Seven Bells 商品詳細を見る |
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[3]Afreecanos / Omar Sosa
Afreecanos (2008/02/12) Omar Sosa 商品詳細を見る |
正直、驚いた順位である。
Played Countは実にAlbum総計で79回。
そういえばTr.11"Why Angá?"とTr.6"Light In the Sky"は今年前半、特に夏前後に良く聴いていたPlay Listに入れていた。
ここ数年、年々とNative Soundへ趣向が移っている気がしていたが、まさか今年Best.3に入るほど聴かれていたとは。
彼のLiveに行ったのが今年3月。まだ少し寒い横浜 赤煉瓦倉庫だった。(当時のBlog記事はこちら。)
彼の奏でる音の世界は全て繊細、でも大胆で、都会的な哀愁とSoundなのに非常にPrimitiveで。
特に"Light In the Sky"は「たまらなく愛しい人に対して、遠くから聞こえない声でそっと囁く」そんな切なくて優しい気分にさせる。
どの曲を切り取っても心の底に溜まった砂利を、優しく流してくれる川のようだと思う。
(この点はRicahard Bonaの曲と非常に重なるところがある。だから黒人音楽は好きだ。)
で、そんなAfreecanosな彼はCuba人です。
悪しからず(笑)。
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[4]Clin d'oeil / Jazz Liberatorz
Clin d'Oeil (2008/03/18) Jazz Liberatorz 商品詳細を見る |
そう、今年はこのAlbumを除いては語れない。
恐らくCDとして待望の初リリースをしたのが今年の3月だったと思う。
全曲捨て曲なしで、Album全てから古き良きHipHop Grooveが薫ってくる、10年に1度の大傑作。
時としてa tribe called questのように聴こえたり、またはPete Rockのように聴こえたり、でも街で音を聞くと0.2秒でJazz Liberatorzであることが判る。
懐かしい気持ちにさせ、時に気分を高揚させ、時に涙を誘い、時にロマンチックな気分にさせる。
このAlbumのジャケットさながら、不思議なモノクロームの空に包まれた不思議なAlbumである。
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[5]Embrya / Maxwell
Embrya (1998/07/02) Maxwell 商品詳細を見る |
Maxwellの2nd.Albumであり、最高傑作。
また同時にR&B界において今もって二つとない独創性の溢れる秀作でもある。
何はなくともTr.1"Everwanting: To Want You To Want"がど真ん中なんです!
この冷たい水の底から夢見心地で歌うようなロマンチックさがど真ん中なんです!!
Tr.9"Gravity: Pushing To Pull"と合わせてオススメ。
泣く程好き。
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[6]Manana / Savath & Savalas
Manana (2004/09/21) Savath + Savalas 商品詳細を見る |
今までScot HerenといえばPrefuse73ばかりを聴いていた一方、今年はSavath & Savalasにフォーカスを当てて聴いた年でした。
気分がロマンチックだったのでしょうか(笑)。
甘いメロディも要らず、慰めの言葉も要らず、でも深い夢の底で音の流れだけを耳で受け止めていたい。
そんな気分の時にこのアルバムと今年出会った。
どこかのReviewでSigar Ros好きの人向けにオススメされていたが、個人的には猛反対したい。
Sigar Rosを聴いてると押し付けがましいメロディが耳に付くので、実はSigar Rosは好きじゃない。
このアルバムはMúmが好きな人にこそ聴いてほしい。
どこまでもAbstruct(抽象表現)。断片化された音の糸をより合わせた、コントロールの難しい表現だからこそ、残った美しい響きがどこかつたなくて、不自然で、人間らしい。
ジャケット、音の全てにおいてSavath & Savalasの最高傑作だと思う。
Tr.8 "Equipatge De Flors Seques"を聴くと胸を締め付けるような甘酸っぱい気持ちにさせられる。
Spain映画を見ているような、どこか情熱を秘めながらも静かで寂しく美しい。
そんなAlbum。
音楽のジャンルという棚(枠組み)を超えて、あらゆる人に聴いてほしい。
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[7]Ultravisitor / Squarepusher
Ultravisitor (2004/03/09) Squarepusher 商品詳細を見る |
今年初Listenにしてこの上位ランキング。
文字通り、今までAphex Twinは聴いたことあってもSpuare Pusherは聴いたことがなかった。
その中でFlying Lotusが彼からの影響をInterviewで語っていたことから今年全てのアルバムを聴いてみた。
その中でもひたすらにHeavyにローテーションされたのがこのUltlravisitorである。
といっても、ここ10月以降の3ヶ月くらいTr.1"Ultravisitor"をRepeatしまくっていた結果だと思う(笑)。
これに関してはAlbum押しもさることながら、個人的にUltravisitorという曲があまりに好きだということをアピールしておく。
彼はこのAlbum全編でAlembicの6弦ベースをベキベキと弾いているが、そんな彼のMulti Instrumentalistっぷりが全面に発揮された作品だと思う。
この曲のSynth Bassを超える演奏をできるTrack Makerは、世界中探しても恐らくいない。
ウネる、タメる、焦らして上げる。
壮大なOrchestraのように自然と心を高揚させる大作。
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[8]Heavy Migration / Dday One
ヘヴィ・マイグレイション (2008/02/02) ディーデイ・ワン 商品詳細を見る |
個人的に残念な結果である。
本当はもっと上位に食い込むと思っていた。
(再生しているのは自分のクセに、このコメントの他人事っぷりはなんでしょう。)
今年はFlying Lotusに次いで、昨年"Loop Extensions"を発表し、今年2月にこのHeavy MigrationをリリースしたこのDday Oneが私の趣向を大きく変えたと思っている。
Samplingという技法にこだわり抜いた職人的なスタンスでDday One。
あくまでその印象的なGrooveを中心に、技法抜きで自由な表現を追求したFlying Lotus。
この二人はMarketの評価もそれぞれ異なるが、今日のHipHop、Break Beats、Electronicaというジャンルの融合体として集大成だと思う。
Scot Herenというモンスターがいあるが、それに並ぶIdentityを遺憾なく発揮した今年の超大作。
重要度でいえばBest3に入る作品だと思う。
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[9]Ritual / Nicola Conte
Rituals (2009/01/26) Nicola Conte 商品詳細を見る |
今年行ったBlue NoteのLiveは残念な出来だったとしかいいようがないが、このAlbumは今日のClub Jazzでは最高の作品だと思う!
全てがNicola ConteのプロデュースによるV.A.的な作品だが、どれもどこか南米の情熱的なGrooveを秘めているところが個人的にはなおGood。
Black Music好きにも、Jazz好きにも、自信を持って「これいいでしょ!」と言える作品。
週末の夜のお供にして良し、平日の気楽な昼下がりのお供に良し、高嶺の花のあの子に溜め息つく時のBGMに良し。
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[10]1983 / Flying Lotus
1983 (2006/10/03) Flying Lotus 商品詳細を見る |
2006年にリリースされたFlying Lotusの処女作。
冒頭Tr.1"1983"、Tr.2"Sao Paulo"のBass Lineが何より中毒性高い。
彼曰くこの作品はBosa Novaの新解釈らしいが…全然わかんない。
少なくとも彼の音世界はこの頃から既に完成されていることが聴いてとれる。
Los Angelsの"Camel"のような異常なかっこよさはないが、全編を通して彼のRootsと自由な表現が荒削りながら楽しめる。
要するに、この人は天才なんだな。
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[11]Live / Erykah Badu
Live (1997/11/18) Erykah Badu 商品詳細を見る |
まだこのAlbumが手放せません。
大好きなんです。絶対1週間に一回は聴きたい時が来ます。
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[12]Brooklyn Days 2001-2008 / Chimp Beams
BROOKLYN DAYS 2001-2008 (2008/04/19) チンプ・ビームス 商品詳細を見る |
キタ!キタ!!
こういう嬉しいRank Inを待ってました。
Chimp BeamsはBrooklyn在住の日本人3人によるElectronic Band。
本作は今年始めて手に入れたベスト盤ですが、ぶっ飛びました。
とても都会的なんだけれど、どこかLondon Soundのようなイナタさもあり、
BandモノのElectronicaでは最近ダントツのお気に入りです。
なんというか、Bill Laswellを大人にした感じでしょうか(笑)。
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[13]Walls / Apparat
Walls (2007/06/05) Apparat 商品詳細を見る |
今年ラストスパートの如く、終盤2ヶ月でよく回転した一枚。
Sacha RingのSolo ProjectであるApparatの2007年の作品。
昨今は特にTechno寄りになっているが、逆にTr.1"Not a Number"のような一音一音の音の粒が美しく耳を打つElectronicaの要素と、MelodiusなTechno TasteのMix加減がApparatの独特のIdentityになっている。
胡弓ともCeloともつかない弦楽重奏とオルゴールのようなSynthの音のHarmonyが気持ちいい。
目をつむって聴いていると気分が静かに高揚していくのがよくわかる。
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[14]Arepaz Immigrante Orchestra Greatest Hits: Part.2 / V.A.
AREPAZ IMMIGRANTE ORCHESTRA GREATEST HITS PART 2 (2008/04/19) オムニバスエプスタイン&エル・コンジェント 商品詳細を見る |
Part.1が渋谷を中心に大ヒットしたらしいが、実は詳細を全然知らない。
A.I.O.というLabelのコンピらしいということしか分からないが、少なくとも言えるのは"超気持ちいい!"ということ。
特にSamplingを中心とした作風ながら、どの曲のMixも南米系のGrooveを意識した情熱的な曲が多く、夏に聴くには最高。
何もいわずにGrooveに身を委ねていたい時のお供。
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[15]Earfood / Roy Hargrove
Earfood (2008/07/29) The Roy Hargrove Quintet 商品詳細を見る |
Roy Hargroveらしく、真っ直ぐドJazzとはいかない不良っぷりと、Tempoの良い軽快なGrooveで始まるTr.1"I'm Not So Sure"。
今までの作品の中でも特に"聴かせる"ことを意識したのではないかと思われるRoyの最新作。
時にロマンチックに、時にFunkyで軽快に、手を変え品を変えいつも最高級のJazzを届けてくれるRoy Hargrove。
どんな時も一枚は手元に持っています。
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Flying Lotus Remix収録!
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The Long Lost - Woebegone - EP
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正直Tr.1、4はそこまででもないものの、Tr.2、3は激ヤバい!
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Oddisee, Flying Lotus, Phonte of Little Brother & Tor - 101 v2 - The Perch
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King Midas Sound - Cool Out - EP - Lost
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