25 October, 2010

On Your Side / magnet


ノルウェー出身のシンガーソングライター magnetの1st.albumであり、どうしようもなく愛おしい作品。
どうしても肌寒い時期になるとこのアルバムを避けては生きられない。

勿論思い出が沢山詰まってるのもある。
でもそれを超えて自分の日常から暖かみが少しずつ遠のく時期に、ささやかな彩りを加えてくれる作品だから。

作品のリリース自体は2004年の9月。
確か当時はSIgur RosやBjorkも同時期に新作をリリースしていたような気がする。
最近だとElectro Folkというジャンルがあるらしく、カルロス・ニーニョの新作が騒がれているが、自分の中でのElectro Folkの金字塔はこの作品。
確かに若いし、Folk特有の埃っぽさもないが、北欧音楽の透明でメランコリックな音色とメロディが詰まってる。

これを聴いていると自分の体の周りを不思議な色をした匂いが包み込んでるような心持ちになる。
そしてちょっと切ない気持ちになる。
でもそれが心地いい。

24 October, 2010

Low End Theory has come to Japan


先ほど更新したFree The Robotsにちなんで、絶対に外せないEvent情報のアップデート。
low end theoryが来日する。
来日アーティストは先のFree The RobotsやFlying Lotusから絶賛されたTOKiMONSTA、Daddy KevにおなじみNobody。
ヤバいでしょ、行くしかないでしょ。

------
10/30(土)@SAPPORO FUTROOZ
11/2(火)@TOKYO UNIT
11/3(水)@KYOTO METRO
11/5(金)@OSAKA SOUND-CHANNEL
11/6(土)@TAKASAKI WOAL
※6名のフルメンバーが参加するのは東京、京都のみになります。

LOW END THEORY JAPAN TOUR
11/2(火)@TOKYO UNIT
OPEN / START : 23:30
CHARGE : ADV4.000yen / DOOR : 4.500yen

UNIT&SALOON
Live & DJ : NOBODY、DADDY KEV、NOCANDO、FREE THE ROBOTS、TAKE、TOKiMONSTA
HASHIM B、RIOW ARAI + DJ DUCT、MONKY SEQUENCE.19、BUN、RLP、a.z
VJ : DBKN
------

ちなみにDaddy KevがiPadでLiveやってる映像がyoutubeに上がってたので、これを見て期待して待ちましょう!

Ctrl Alt Delete / Free The Robots


Low End TheoryのレジデントDJであり、Track MakerであるFree The Robotsの新譜。
最近Flying Lotusの登場以来盛り上がっているSpacy Track系のLA Beat Makerの一人だが、この単純な流行だけで片付けられるシンプルなものじゃないのでRecommendしとく。

一言で表現すれば、「狂ってる」。
これをヘッドフォンで爆音で聴いててテンションが上がらない人は不感症だと思う。

この記事を読んでくれている方には先日Flying Lotusが六本木 ELEVENに来日した時にGaslamp Killerを観た人はいるだろうか。
まさにあんな感じ。
スピーカーが歪むのもおかまいなしに「バカァ〜ン」と低音の津波を客席にぶっ込む感じ。
ジャンルなんて自分がミックスすれば全部自分流になるからさ、って感じ。
マッドサイエンティストが科学実験に失敗して研究室で真っ黒になってるギャグがあるけれど、あれを音楽でやってるような感じ。

Tr.1のSci-Fidelityを聴けばそれだけで十分に解る。
LAのスラッシュメタルからBreak Beatsに至るまで全部自分の脳みそを通してCrazyな低音の渦に変えちゃったような。
特に後半でBeatが倍転するところのBassとKickのハーモニーなんかFloorでかかったら狂っちゃうでしょうね。

でも音作りは意外と緻密で凄くよく練られてる。
特に最近のBreak Beatsの中でも特にSamplingがされず、ほとんど1から打ち込んで作ってるところが面白い。
恐らくBeatもレコードからSamplingしないで全部打ち込んでるんじゃなかろうか。

そんな感じで、この作品は2010年に発表された数ある作品の中でも絶対にBest10に入る。
正直CosmoGranmmaよりグッサリ刺さっちゃった。
これ以上言葉で説明するのは大変なので、↓から聴いて下さい。

最後に、なんでアルバムのタイトルが"Ctrl Alt Delete"かって気にならない?
本人曰く、「このアルバム制作中にWindows Machineが固まりまくって、その度に押してたから」だって(笑)。



Michel Camilo Live @BlueNoteTokyo


かなり久しぶりにBlogを更新する。
今回はMichel Camilo Big Bandの来日ということで、予約開始当初から夫婦で楽しみにしていた。
今回でMichel Camiloの来日公演に行くのは通算4回連続だろうか。
彼のステージを一度見ると、普通のArtistのLiveだと満足がいかなくなる。

今回Big Bandのメンバーは以下の通り。

=MEMBER=
 Michel Camilo(p)
 ミシェル・カミロ(ピアノ)
 Anthony Jackson(b)
 アンソニー・ジャクソン(ベース)
 Cliff Almond(ds)
 クリフ・アーモンド(ドラムス)
 Guarionex Aquino(per)
 ワリオネクス・アクィーノ(パーカッション)
 Lew Soloff(tp)
 ルー・ソロフ(トランペット)
 Michael Philip Mossman(tp)
 マイケル・フィリップ・モスマン(トランペット)
 John Walsh(tp)
 ジョン・ウォルシュ(トランペット)
 Tanya Darby(tp)
 ターニャ・ダービー(トランペット)
 Dave Bargeron(tb)
 デイヴ・バージェロン(トロンボーン)
 Conrad Herwig(tb)
 コンラッド・ハーウィグ(トロンボーン)
 Art Baron(tb)
 アート・バロン(トロンボーン)
 Dave Taylor(tb)
 デイヴ・テイラー(トロンボーン)
 Chris Hunter(sax)
 クリス・ハンター(サックス)
 Bob Franceschini(sax,fl)
 ボブ・フランチェスチーニ(サックス、フルート)
 Antonio Hart(sax,fl)
 アントニオ・ハート(サックス、フルート)
 Ralph Bowen(sax,fl)
 ラルフ・ボーウェン(サックス、フルート)
 Gary Smulyan(sax)
 ゲイリー・スマリアン(サックス)

予約の時点でも十分に分かっていたことだが、やはり今回も連日満席で会場は隙間なくお客さんで埋まっていた。
やはり彼のLiveは老若男女魅力的なんだ。
実際開場時間は16:30だったが、私が並んだのは14:00前くらいで、それでも整理券は16番目だった(笑)。


今回の来日で特筆すべきなのは、Contrabass GuitarとしてAnthony Jacksonが来日していること。
ここ数年でMechel Camiloの日本公演にAnthonyが同行したのは初めてで、かなり久しぶりのはず。
以前のTrio来日時でも同行し、Camiloのキャリアで常に欠かせぬ役割をしてきたCliffとAnthonyのリズム隊と共にCamiloの演奏を聴ける機会は、そうそうない。
そういう意味で今回の来日はBig Bandである以前に楽しめる要素が沢山あるわけだ。

また今回のBig Bandのツアーを記念してか、CARIBEというTitleでCD+DVDの限定版がリリースされている。
ドキュメンタリー映像付きで、これは1994年に故郷ドミニカ共和国へ凱旋した際の凱旋コンサートの模様を収録している。
ジュリアード音楽院への留学のため1979年に祖国ドミニカを離れ、
その後もNYを拠点に世界的に活動してきたドミニカの誇り=ミシェル・カミロを15年ぶりの祖国が熱狂でもって迎え入れた初帰国公演のドキュメンタリー付きということで、
会場で販売されていたため買ってきたがファンなら是非入手しておきたい。
コアメンバーは今回の来日公演と相違ないので、残念ながら今回の来日を見逃してしまった人にも是非見てほしい。


今回のSET LISTは予め初日分だけ公開されており、Title NumberであるCARIBEが2nd.Stageにいってしまったと思い残念だったが、
自分が行った23日の公演では1st.StageでもCARIBEは演奏された。
自分でBig Bandの演奏をしたこともあれば、Big Bandの公演を何度も見た事があるが、今回の公演が当然過去最高レベルの演奏と感動を教えてくれたのは言うまでもない。
最高なステージを見たにも関わらず驚きが少ないのは、これがMichel Camiloの公演だからだ。
今まで見たTrio、ピアノ連弾、ギターとのデュオのいずれも、彼は私の人生で見て聴いてきた音楽のレベルを遥かに高い次元で覆してきた。
だから今回のBig Bandの公演が、自分の見聞きしてきた音楽のレベルを遥かに超えていても正直驚かなかった。
ただただ純粋に音楽を楽しみ、心躍る時間を楽しめたとだけ書いておく。

このBlogを読んで下さっている方々に唯一伝えたいことは、Blue NoteのMusic Chargeが若干高く感じたとしても、ましてJazzというジャンルを敬遠していたとしても、
彼のステージは機会があれば必ず一回は観に行ってほしいということだ。
彼のLiveは音楽を愛する全ての人に、音楽を楽しむということを須く伝えてくれる。
まだまだ彼は元気そうだし年に2回は来日公演があるけれども、彼の公演を観て帰った日には自分の音楽に対する愛情が、観る前より少し熱くなっているはずだ。
そんな経験をさせてくれるミュージシャンは世界中にも指折り数えるくらいしかいない。