01 September, 2009

Dr.DreとHPが高音質オーディオシステムを開発発表。iPodに挑戦!?

News記事の詳細は以下を参照。

ネタとして面白いと思ったので掲載したが、構想自体に魅力を感じないのは私だけだろうか。


価格帯にもよるだろうが、そもそも今日にあってHardWareとSoftが全て専用というのがUser層をどこまで掴めるのか疑問が残る。
更に前回releaseされたHeadphone"Beats by Dr.Dre"の音質についても「良い」かというとそんなこともなく、所謂「音響オタク」と「その他リスナー」の中途半端なUser層にしか受けなかった印象がある。
楽曲制作に使えるでもなく、また高級オーディオに匹敵する音質をHipHopのドンシャリ出身のDreと、オーディオ素人のHPが作れるとも思えず、話題性はあるものの魅力を感じさせない企画というのが所感だ。

正直私自身も長らくiPod Userをしているが、初期のapple製品の音は良くなかった。
HardWareもiTunesのエンコーダーも酷いものだった。
ただ今日iPhoneに替えて、(iPhoneのエンジンが特別なのか、同世代のiPod群も同様なのかは判らないが)今日のapple製品はどうしてなかなかいいレベルまで来ていると感じている。
これもかれこれ10年弱の年月でappleが独自に開発してきたKnowHowによるものだと思う。
更に同じく古参のSony、Kenwoodがデジタルオーディオの高音質路線でHardWareを出している。
※なおiTunesで音質を上げる工夫は以下の記事で書いているので参照下さい。
 http://surroundedbysounds.blogspot.com/2009/07/itunes.html


この記事に対して興味が湧くとすれば2つの側面から。

1つは"新たな「音楽のデジタル・エコシステム」"と称するくらいであるからには、音楽の新しいMarketを開拓してくれるのではないかという期待。
とはいうものの既にiTunesMusicStore+iTunes+iPodで構成されるエコシステムはかなりのレベルに達していると私は評価する。
通常各国の音楽業界にローカライズするとマニアックなセレクションは後に回されがちと思うが、iTunes Music Store JapanのLine Upには頭が下がる。
AnalogのみのReleaseのEPが平然と販売されている一方、J-Popの新作としてReleaseされるものは私の知る限りしっかりとTop Pageで常に更新されている。
J-Popにはいささかも興味が湧かないが、この「広く深いLineUp」はRecord Shopで勤めた経験のある私からするとこれは本当に凄いMarket Placeだと思う。
(仕入が発生し、陳列スペースに物理的な限界のある店舗では絶対にできない!)
加えて昨今では楽曲の単価を上げても音質の向上をさせる取り組みを既にAppleはしており、この便利さ、iPodという魅力的な商品との組み合わせを考えた時に、個人で音楽視聴を楽しむ目的の客層に対して音質という要素だけで戦いを挑むのは到底難しい印象がある。
iTunesとiPodという仕組みも既にUserの生活の深くに入り込んでおり、音質にこだわろうと思えば3rd.Party製のHardなりSoftwareなりで幾らでも選択肢がUserにはある。
どうやってDr.Dreがこの"新たな「音楽のデジタル・エコシステム」"を作り出すのか、気になるところだ。

もう1つは前述のようなMarketが既に出来上がっているところにかなり後発で乗り込むからには、iTunes+iPodと競合しない市場でReleaseする可能性があるかもしれないということ。
ただこれも一般視聴者にとってのiTMS+iTunes+iPodと同様、DJでいえば既にDigital DJがAnalogから主流を奪いつつあり、DTMではコンピューターなしに録音される音楽はほぼ皆無に等しい現代において、どこに市場が生まれるのか私の貧相な発想では出てこない。
こっちの市場は更に「音質」の競争力が激しい市場で、既にProToolsに代表されるHardとSoftを一体化させる大型の音響システムなどを10年以上前から存在している。
これもまた一筋縄では対抗しきれない上、やはり最後にはHardwareに制約を受ける販売形体が今更User層に受け入れられるのか疑問だ。


ということで色々考えてみたが、またこの話題に進展があれば逐一チェックしたいと思う。
私の予想を超えて「これは凄いっ!」というものが用意されていたら、それはそれで楽しみな話だ。

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<Original Page: http://notrax.jp/news/detail/0000007203.html?ref=rss
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数々のPVに登場したことでもすっかりおなじみのヘッドフォン、Beats by Dr. Dreの成功を受けて、スーパープロデューサーのドクター・ドレー(Dr. Dre)が新たなデジタルミュージックシステムを発表するという。

これはドクター・ドレーとその契約先であるIntercopeのトップ、ジミー・アイオヴァイン(Jimmy Iovone)が米大手コンピュータメーカー、ヒューレット・パッカード社と組んで新たな「音楽のデジタル・エコシステム」を構築するというもの。米 CNETによると、このシステムは優れた音質を実現するための特別なノートパソコン、ヘッドフォン、専用ソフトウェアなどから構成されるシステムで、アップル社のiTunesで購入できる高音質ファイルよりも、さらに音質のいい音楽ファイルなどを含む模様。これらは前述のヘッドフォン同様Beats by Dr. Dreブランドの一部として発表されるとのこと。

ドクター・ドレーはそのセカンドアルバム"Chronic 2001"を筆頭に、数多くの作品で音質に優れたポップミュージックを世界中に広めたことで知られており、彼がクオリティを保証するとなれば音楽マニアには無視できないものになるかも?
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