20 July, 2009

iTunesでエンコードする音質を向上する方法

Blogを過去に使っていたFC2からBloggerにお引っ越ししたに当たり、過去に非常に好評だった記事がBloggerに引っ越しできていなかったため、改めてこちらに記載しておく。
以下、2008/11/24にFC2の記事に掲載したもののそのままの抜粋である。

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1.Titleの背景
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 突然だが、昨今「iPodの音が悪い」という評判を良く聞く。その通りだと思う。
私 がそれを実感したのはSony製のDigital Music Playerを聴いた時、明らかに音質の格が違うことに気がついた。しかし残念ながらMac Userとして、またiTunesを音楽Data管理に活用している手前、iPod以外のPlayerで生活すると犠牲になるものが多いのも事実。
(にしてもSonyはともかく、Kenwood等のMP3 Playerは何故あぁもデザインがイカさないのだろう。)

そう考えて思い出すのは高校時代〜大学時代にかけてSony製のCD Walkmanを愛用していた時期。あの時は聴いている音源の音の隅々まで堪能できた楽しみが、iPodに変えてから薄れた気がする。
自宅で音楽を聴く時も、やはりCDやVinylで聴いた方が音の隅々まで楽しめる。

 では音質が悪い原因を2つに分けよう。当たり前過ぎる事実しか書けないが。
 【原因1】
  iPodのハードウェア上の問題。オーディオ回路がやはりSony製のそれと比較して劣っているため。
 【原因2】
  iTunesでWAVからMP3/AACへエンコードしている場合、iTunesのエンコーダとしての性能の問題。
  (ほとんどのiPod UserはやはりiTunesを利用していると思う。)

ここで対策を検討するに当たって、今回はあえて原因2にフォーカスして書きたいと思う。
つまり「iPodで今よりもう少しいい音質を楽しむ」ために私が取っている方法を以下に記載する。
なおここで記載するに当たって、重ねて私がMac Userであることを言っておく。
何故なら、Windows Userの場合はiTunesを使わなければSony等の製品を使うことができるため、あえてiPodにこだわる人以外意外と音質改善の方法は手近だからだ。
今回は知人のMac Userから相談を受けた際に意外と皆知らないようなので、以下に紹介することを趣旨とする。

  また「音が悪い」という表現はとても抽象的であるが、これは個々人の感じ方の問題も多分に影響する。そのため、決してApple社の製品にケチを付 けるための記述ではなく、あくまでApple社の優れた製品をよりストレスなく、楽しめる方法として本文を記述することを予め断っておく。

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2.iTunes-LameをDownloadする
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 細かいことは抜きにして結論だけ書くと、Black Treeというサイトで無償Downloadできる"iTunes-Lame"というFree Wareをダウンロードすることで解決する。
=Black Tree=
http://www.blacktree.com/

方法は至って簡単。サイト左部のMenuから"iTunes-Lame"の最新版をDownloadすればいい。
あとは通常のAppsをインストールするのと同じ要領でインストールできる。


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3.iTunes-Lameを使う
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 インストールができると、何が変わるかというと実はあまり変わらない(笑)。
iTunesLAMEを起動すると、iTunesと同時にこのようなMenu画面が起動する。


■Import
 動作の仕組みは非常に簡単。Importボタンを押すと、iTunesで表示されている楽曲ListをiTunes-LAMEがエンコードし始める。
ここで1点非常に重要な注意が必要!ライブラリの全曲を表示している状態でImportボタンを押さないこと!これを誤ってすると、iTunesLAMEはライブラリの全曲を読み込み始めるので、何時間かかるかわからない。
そのためまずエンコードする前にiTunes側でPlayListを作成しておいて、その中のものをエンコードすると良いだろう。

  また多くの人はiPodへ楽曲Detaを移行する時、CDからiTunesを通してAAC等に変換している人が多いと思う。その場合どうするかというと、 CDをMacに入れ、iTunesがCDを認識したらiTunes-LAMEを起動する。重ねて記述するが、この時必ずiTunesの画面がCDの中身を 表示していることを確認すること!

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4.iTunes-Lameをもう少し細かく使う
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■Encording Options
 さてもう少し細かく使ってみよう。具体的にはiTunes-LAMEではエンコードする際のビットレート等が細かく設定できる。下のHardCopyを見ると[-h -b 320]と書いてあるが、これは「対象の楽曲を320kbpsでエンコードする」という意味である。
恐 らくデフォルトは160kbpsになっていると思うので、これは個々人の好みとHDDの許容量で考えればいいと思う。その他の方法として、周波数ベースで 指定したり、VBR(可変ビットレート)で変換することもできる。これらはEncording Optionsに手で指示のコードを入力しなければいけないので、詳細はiTunes-LAMEの標準ヘルプを見てほしい。
(CBR(Constant Bit Rate)とVBR(Variable Bit Rate)の違いはここを参照。)


■Preference

  さて最後に設定画面の中を見てみる。Main Menu下部にある"Prefs"押すと、下のHardCopyのような画面が表示される。これが細かい設定画面になっている。正直あまり頻繁に使わない 機能が沢山あるが、一つだけ特筆すべきことがあるのでそれだけ書いておく。それがDestinationだ。

 普段他の人がどのように楽 曲管理をしているか分からないが、私は外部の1TBのストレージ(HDD)に楽曲Detaを保存している。そのため、iTunes-LAMEはデフォルト でPC本体のDrive(正確には、iTunes Libraryファイルの存在するフォルダ)を記録先にしているので、もしLibrary情報と楽曲Detaを分けて管理している人はここ で"Other"を選択し、保存先を指定する必要がある。
楽曲データは気付くと数百GBにすぐなるので、予め設定しておくことをオススメする。

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5.そもそもLAMEとは?
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 ここから先は少し話が実用的なところから離れるが、そもそもLAMEとはなんだろう?知らない人も多いと思う。
 LAMEとは、高音質で非常に評判の高いオープンソースのエンコーダーの ことである。公開されている段階ではGUIもないため、手でコードを入力して指示をしないと何の役にも立たない。そのため、このオープンソースのLAME を元にGUIや個別の機能を実装した3rd Party Appsがリリースされている。今回紹介したiTunes-LAMEも、Black TreeがiTunesのためだけに使えるLAMEベースのAppsである。
 Windows Userでは馴染みのある(?)"午後のこーだ"も同じLAMEを元に作成された評判の高いAppsである。
(ということで、iTunes-LAMEを使えないWindows Userの方は"午後のこーだ"を使ってみてほしい。私は仕事用のWin PCではそっちを使っている。)


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6.で、iTunes-LAMEを使ったらどうなるの?
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 まずこれも個人的な感覚であることを予め断っておくが、「エンコード効率が格段に上がる」と感じている。つまりAAC形式と同じData SizeでMP3を作った時、iTunes-LAMEを使用した場合の方が低音の響きも重く厚く、高音の響き(Reberve成分)も格段に高らかに鳴るようになる。
最近特に流行が加速している高額なイヤホンを使ってiPod Lifeを楽しんだり、自宅の音響機材にある程度以上の投資をしている人なら、絶対iTunes-LAMEで楽曲Dataをエンコードすることをオススメする。

 但し一つデメリットがある。エンコードに時間がかかる。
これも単純にLAME自体がエンコードに時間がかかるプログラムであることと、実はユニバーサルバイナリ化されていないためIntel Macで起動するのに最適な状態で提供されていないことの二つの原因がある。
ただ個人的にはエンコードにそんなに時間は必要ないのであまり気にしていない。

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6.最後に…
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 全然本編と関係ないが、私はSony MDR-EX700というイヤホンを愛用している。
SONY 密閉型インナーイヤーレシーバー MDR-EX700SLSONY 密閉型インナーイヤーレシーバー MDR-EX700SL
(2007/10/20)
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 これは今までShureやBOSE、SENNHIZER、AKG等の様々なイヤホンを使ってきたが、私の中で最終終着地点だと思っているくらい気に入っている!
  第二位はBOSEのin-ear headphonesで、これはHipHop等の低音重視の音を視聴する時には最高に温かくて芯のある低音が出たが、耐久性に問題があり、また中域の音が 低音に埋もれるためJazzやElectronicaを視聴する時に若干音像がボケる欠点があった。
 その点、SonyのMDR-EX700は低 音の暖かみは若干BOSEのin-earに劣るものの、芯のある固い中低音(たぶん120Hzくらいに少しアクセントがある。)と、何よりも圧倒的に音像 が広い点が気に入っている。中域から高域にかけてのバランスも見事としかいいようがない。
アコースティック楽器の音から、ElectronicaのNoise、HipHopのたっぷり堪能したいKick&Bassまで、どんなジャンルでもEQなしで楽しめる。価格が高い点を除いて、是非皆に知ってほしい音である。
BOSE Bose in-ear headphones オーディオヘッドホンBOSE Bose in-ear headphones オーディオヘッドホン
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