16 May, 2009

[Live Report] 2009/5/13(Wed.) - Omar Sosa Live@BluenoteTokyo





①HONEY IN YOUR BODY
②MI NEGRA
③SIMBA
④SALAM MU ALIKUM
 
Omar Sosa(p)
Adam Rudolph(per)

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少し遅めのReportですが、Omar SosaのLiveへ行ってきた。

前回と変わり今回の彼のBandはDrumを含めた全員がOriginal Memberということから非常に期待していたし、
実際に周囲の期待の声も大きかった。
会場であるBlueNoteTokyoにも老若男女の多彩な客層が平日にも関わらず押し寄せていた。
実際、当日Live会場では始終興奮しっぱなしだった。

Liveは比較的保守的なSet Listで構成され、Montreux Jazz Festivalの有名な公演を体感できるような"StandardなOmarのLive"だったと言える。
ただ昨年と比べて印象的なのは、Drumとして今回は一緒に来日したJulio Barretoが存在することで全体のGrooveが圧倒的に安定したことだ。
Omar Sosa Bandのお家芸ともいえる複雑なリズム遊びも、JulioのDrumがあるからこそ完全に安定して楽しめるんだということを実感した。

客観的に彼らのLiveを見ていて驚くのは、彼らの誰一人として人のGrooveに頼らないところである。
当たり前といえば当たり前なのだが、全員が自分の「気持ちのいい音の位置」を知っているからこそ、誰が何をやっても揺るがないGrooveとVibesがStageから客席に止めどなく流れる。

彼らの音楽はCuba Musicでもなければ、純然たるAfrican Musicでもない。
所謂、AlternativeなRoots Music(矛盾した表現か?)である。
しかし決して奇抜な世界ではない。あくまで今私たちが立っているこの地面の上に存在する音楽の一つだ。
そしてRoots Musicは昔より色々な身の回りのものを楽器として扱ってきた。
彼らは楽器として完成されたものを、更に少し手を加えたいと思っているわけだ。
そういった意味で、現代の全てのMusicianは彼らの音楽に対して一定の敬意を払わなければいけない。
何故なら現代では耳慣れない音楽は受け入れ辛く扱われるほど、感性が硬直しがちだからだ。
彼らの音楽は一つの表現のために、あらゆる音をそこに持ち込む。
これは現代においてElectronicaやJazzにのみ少しずつ残されたProactiveな音楽性で、できることであれば常に絶やさず私たちが持ち続けたいものだと心から思う。

そんなことを感じた一夜だった。


なお半分自慢だが、今回BlueNoteTokyoに来場した人には本文冒頭の限定CDが配布される。
これはOmar SosaがE.pi、Pi、Org.といった各鍵盤を弾きながら歌い、Adam RudolphがPercussionを弾いたもので、4曲だけの収録ながら今までのOmarの作品では聴くことのできなかった一面を垣間見えるとても貴重な音源だと思う。
是非これを聴くことのできる機会があれば聴いてみてほしい。

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